2-3. 定性調査、インタビュー(1対1、グループ)

定性調査とは、文字や言葉など数値化できない意見や感想といった文字情報を集める調査手法です。数値で結果が出る定量調査とは違い、画一的・客観的で比較が容易な結果はでないので使いにくい調査手法と考えている方も少なくはないのですが、私共は圧倒的に定性調査の方に重きを置いています。

定性調査は主に「1対1」や「1対多」のインタビューにより実施されます。この様子を調査会社がテキストに起こしたり独自の考察をいれたレポートは、無味乾燥しておりほとんどの場合、意味がありません。定性調査の成果として意義があるのは、インタビュー(の映像)を直接見ることです。インタビューの流れや空気感、発言者の表情、声のトーン、会話の文脈や発言の前後関係など、全て漏らさず把握することが大切で、それが何にも代えがたい発見を数多く生み出してくれます。

定性調査にあまり経験の無い企業の方に定性調査を提案しても「正直、ぴんとこない。そんなに重要と思っていない。」と言われることが圧倒的です。が、一度経験してもらうと目の色が変わる現場を何度も経験してきています。それこそ、撮影した映像を10回以上みる経営幹部の方もいらっしゃるほどです。これはひとえに普段の企業活動の中で知らず知らずのうちに顧客に向き合う機会や時間がいかに少なくなっているかを意味しています。大企業になるほどその傾向は顕著で、どうしても社内事情や競合動向、株主対応に振り回されることが多くなる一方で、肝心の消費者視点がおろそかになることがあります。定性調査は、消費視点を痛いほど感じる貴重な機会であり、言わずもがな商売の本質であるのでそこから学び取れることは無限です。

企業内で賛否が分かれ絶対的な正解の無い方向性を議論する場面でも定性調査は威力を発揮します。文字やデータでいくら正当性や客観性を主張しても納得が得られない場合、定性調査の結果をとりまとめたビデオを見せるとどんな経営幹部もその意見を無視できません。むしろ、経営センスのある幹部ほど消費者の声には敏感で、自らの主張を180度変えることも厭わない方も多くいらっしゃいます。社内説明や小綺麗な資料づくりに時間をかけるよりも、仮説がある程度まとまれば定性調査を実施しその反応を説得材料にしていく方が、その後の事業活動の成功確度があがりかつ検討スピードも圧倒的に早まります。

また、定性調査は継続的に行う必要があるのですが、これを実施している企業は稀です。

マーケティング力に突出している企業では、この定性調査の営みが事業活動に組み込まれ自然と継続されています。代表的な例では、リクルート社などでは雑誌の企画で、実際の雑誌購読者をモニターとして会議に招いて特集記事の切り口や雑誌の付録について意見交換を実施しています。旅行代理店のクラブツーリズムでは、リピータが添乗員になりツアーの企画や運営にかかわりながら、社内に改善点をフィードバックするなどが行われています。このような営みで生み出された企画や改善点は、非常に的を得ており成功確率が高いことは言うまでもありません。また、こういった活動の継続性が資産となり蓄積していくので、企画の強さや魅力が時間と共に増していきます。ここまでの活動を行えている企業は非常に稀ですが、これを実現できれば企業競争力の一助となることは間違いありません。

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