アビームコンサルティング 異業種からの電力事業新規参入支援

2014.09.08

カテゴリ:新規事業

電力事業 新規参入

アビームコンサルティングは2016年4月に自由化される電力小売り事業に新規参入する企業の立ち上げを支援する。新電力の設立に関わった経験者でつくる専門組織を設置、必要なシステムや社内組織などの制度設計をコンサルティングする。海外の電力関連企業で実績があるノウハウも加えて独自色を出す。

異業種企業が電力事業を始める場合に必要な事業計画や戦略立案までを手助けする。大規模な工場など大量の電力を使う企業には、グループ内に新電力の子会社を設立して運営することなどを提案する。自社のグループ内で電力を融通する新電力会社は最短6カ月で立ち上げられるとのこと。一般家庭まで電力を供給する新電力の場合なら約1年必要だ。

国内では現在、300社を超える企業が新電力に参入。電気料金計算や電力需要予測などの支援サービスにはNECや大日本印刷、凸版印刷などがソフト提供などで事業機会の拡大を狙っている。米IBMや米ゼネラル・エレクトリックなども参入するなど、競争が激しくなっている。

異業種からの電力事業への参入市場がどれほどの規模感になるかはまだ不透明だが、外資ならではの資産を活かしつつ日本でもポジションを取りに行く施策。ただ、個社単位での電力収益はそれほど大きくないことも想定されるので、電力事業化に付随する周辺のサービス拡充がポイントではと思われる。具体的には併設する工場がある場合にはそのコスト削減やエネルギーの効率的な運用指南など、コンサル会社として電力をフックにした新たな案件開拓メニューの位置づけになる可能性も考えられる。

「電力・ガスシステム改革対策特命チーム」を設置のプレスリリース:http://jp.abeam.com/news/pr2014/20140908.html

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