技術経営・MOT事例
新ブラウン電動歯ブラシはスマホ連動で歯磨き状況をモニターできる
2014.10.30
カテゴリ:技術経営・MOT
P&Gは、電動歯ブラシ「ブラウン オーラルB」シリーズの最上位モデルとして、スマートフォンと連動する「プラチナ・シリーズ」を2014年10月上旬より販売開始。予想実売価格は2万円前後となっている。
「ブラウン オーラルB プラチナ」は、世界で初めてBluetoothを搭載、スマートフォンと連携する電動歯ブラシとして登場。連携するスマホアプリで歯磨きの状態をモニター、自分に合った正しい歯磨きへとガイドしてくれる。具体的には、ブラシを押し付けすぎると押しつけ防止センサーにより本体が赤く光ったり、舌クリーニングやフロス、マウスウォッシュの使用頻度とタイミングを知らせるほか、ブラシの交換時期についてもアドバイスしてくれる。専用アプリでは、歯を磨いたデータをカレンダー上にグラフ表示し、使用者の習慣を分析して磨き残しや磨き癖へのアドバイスしてくれる。毎回のデータに加え、週次、月次で歯磨きの状態をモニター。磨いた時間や回数を記録してくれ、今まで気づかなかった磨き癖にも気づくことができる。
また、使用者の歯や歯ぐきの状態に合わせて、アプリから本体の設定をカスタマイズ可能。計6モードあるブラッシングモードの中から選択し、歯磨きモードの順番や、ブラッシングする箇所の移動を知らせる本体のシグナル音やライトの設定が行える。スマホの対応OSは、iOS 6以降、Android 4.3以降。
さらに歯科医のアドバイスを反映した、歯磨きのスキルアップが可能になっている。歯科医のアドバイスをもとに、使用者が磨き癖や歯・歯ぐきの状態によって集中的に磨くべき場所や磨く長さなどプログラムをカスタマイズできる。使用者のかかりつけの歯科医の登録も可能だ。
まさに至れり尽くせりの新時代の電動歯ブラシの登場である。家電のIT化やビッグデータ活用といった表現レベルではなく、具体的な付加価値として完成品に内包されいる。機能文面的にはすばらしいの一言だが、おそらくユーザによる実際の使用感が伝わってくるのはもう少し先でそれをうけた課題の顕在化などが多々あると思われる。が、今後の電動歯ブラシの方向性はこの製品が打ち出した方向性でほぼ間違いないと思われる。個人的には、どの親御さんも苦労されるであろう幼少時の子供の歯磨き指導や、知らず知らずのうちに衰えが進行してしまうシニア層むけのケアを充実させていけば、これまでにない市場や領域を開拓できるのではと思う。
リリース:http://jp.pg.com/news/release_pdf/20140904p01.pdf