凸版 スマホで中吊り記事をバラ売り

2014.05.29

カテゴリ:新規事業

凸版は、バンダイナムコグループの株式会社VIBEと共同で、国内で初めて、雑誌コンテンツを記事単位で購入できるAndroidスマホ向けサービス『中吊りアプリ』を、2014年3月26日から開始。
14誌の掲載記事を1本50円から販売する。まず東洋経済新報社の「週刊東洋経済」、光文社の「FLASH」、扶桑社の「週刊SPA!」、主婦と生活社の「週刊女性」など12社の14誌から始めて、順次増やす。凸版は2016年度に10億円の売上高を見込む。

雑誌業界の市場が縮小傾向の中、雑誌単位での購入には抵抗感があるユーザにたいして、より安価で興味をひく記事だけを細分化して購入可能な仕組みを提供することで、これまでの潜在需要を掘り起こそうとする取り組みとして興味深い。
Apple社のiTunesが従来のアルバムCD単位の販売から、1曲毎に分割して販売する仕組みを提供した手法にも近い。ただ、iTunesも伸びが鈍化傾向にあり、ニュース記事もユーザの感覚はインターネット上が無料で速いというイメージが定着しつつあり、それを打破できるか否かに注目が集まる。

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その他、本サービスの機能としては、
毎日1記事だけ、どの雑誌の記事でも無料で読める無料チケット機能や、各種SNSとの連携機能を実装。口コミ効果を狙っている。また、一日一回無料で記事が読めるクーポン配布や、『中吊りアプリ』内で使えるポイントが当たるスロット機能。スマートフォンのGPS機能を使った近隣書店の検索機能や、トッパングループが運営する電子書店「BookLive!」へのリンク、物販との連携も実装しています。

また裏側の仕組みとして、凸版の既存印刷物と電子コンテンツを並行して制作できるマルチコンテンツ制作ライン「コンテンツファクトリー」で培った技術を活用、出版社と連携し、雑誌コンテンツの記事単位での加工・配信を実施。

プレスリリース:http://www.toppan.co.jp/news/2014/03/newsrelease140326_1.html

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