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エドテック、公教育に伴走。日本の教育現場の変化を期待した投資

 教育(エデュケーション)とテクノロジーを組み合わせた造語である「エドテック」。エドテックのスタートアップが公教育を下支えし、デジタル化が遅れていた日本の教育現場の変化を期待した投資マネーも流入している。

エドテック関連の国内市場規模は26年度に3,469億円に

 野村総合研究所によると、エドテック関連の国内市場規模は26年度に3,469億円と、20年度の1.5倍に膨らむ見通しだ。 先行する米国ではテストをオンライン配信するグーグルの「グーグルクラスルーム」などの活用が定着している。

ライフイズテック、第三者割当増資で20億円を調達

 ライフイズテックは中学や高校向けに、プログラミングのオンライン教材を手掛けるスタートアップ。高校向けに、生徒の解答を基にAIが苦手分野を探し、それを克服する問題を出すシステムを開発する。利便性を高め、2022年9月までに足元の2倍超となる3750校での導入を目指す。
 事業拡大に向けた資金としてライフイズテックは第三者割当増資で20億円を調達した。エンジニアを中心に採用を増やし、1年後に社員数を130人規模と現状の2倍超に拡充する考え。新システムに連動するスマートフォンアプリもつくる計画である。第三者割当増資は全額、海外投資家が引き受けたという。ライフイズテックの水野雄介CEOは「デジタル化が遅れていた日本の教育業界を変えるエドテックが海外でも注目され始めている」という。

現場では指導の拡充に不安を抱える教員も

 学習指導要領が改訂され、22年度から高校でプログラミングを含む「情報Ⅰ」が必修科目になる。それに伴い現場では指導の拡充に不安を抱える教員も少なくない。ライフイズテックは9月、奈良県教育委員会と教員研修に関わる連携協定を締結し、「情報Ⅰ」の指導案を共同で作成する予定だ。

高校向けのエドテック活用

 東証マザーズ上場の「すららネット」は2022年4月をメドに、高校向けオンライン学習教材のラインアップに理科と社会を追加し、国数英を含む主要5教科全てに対応する考え。苦手とみられる分野をアニメで解説する点が特徴である。6月末時点の導入実績は429校と1年間で30校ほど増やした。
 またデジタル教科書を手掛ける「Libry」は2022年春にも、学習内容が将来の仕事にどう役立つかを解説する機能を追加する計画だ。学ぶ意味を具体的に示すことで意欲を高める狙いで、まずは高校数学で導入。教科書の単元ごとにリンクを張り、たとえば確率の学習が、企業の業績予測にどう結びつくかを解説する。

政府による「GIGAスクール構想」コロナ禍で進展

 エドテックは2010年ごろから学習塾や個人向けアプリを中心に活用され始めた一方、公教育では遅れていた。経済協力開発機構(OECD)の2018年の調査では、学校の授業中にデジタル機器を「利用しない」という生徒の比率は国語や理科で8割と加盟国で最も高かったが、政府が19年に掲げた「GIGAスクール構想」がコロナ禍の影響も受けて進展。学校で子供1人に通信端末を1台ずつ配る施策が、公立小中学校は大半で配布が完了した。
 予算の枠組みが異なる公立高校でも段階的に整備が進む見通しだ。エドテックが活躍できる余地は大きいだろう。

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