新規事業事例
富士通の法人向けスマホ ニーズに合わせてカスタマイズ可能に
2014.10.11
カテゴリ:新規事業
富士通の法人向けスマートフォン「ARROWS M305/KA4」を発表。その特徴は、顧客の要望にあわせてカメラの有無やメモリー容量などを自由に選択可能となっている点。くわえて、通信会社も選べるSIMフリー端末となっている。「ARROWS M305/KA4」はカメラの有無やメモリー容量など、ハード面で12通りのカスタマイズができ、またソフト面でも約40項目を事前設定できる。よって、オフィスでの無線接続を事前に設定したり、USBメモリーを利用できなくしたり、利用アプリに制限を加えることも可能。価格は税別6万1400円と同社の消費者向けより約2万円安く、必要最低限の機能に厳選することで価格にもメリットがでるようになっている。
当面は、富士通の法人向け営業担当者に商品知識を持たせて、法人向けのソリューションと一緒に販売する予定。
富士通が今回スマホのカスタマイズを可能としたのは、国内における高い技術力をほこる生産体制が背景となっている。兵庫県の富士通周辺機工場には「カスタムメイドプラスセンター」を設けており、高い生産技術を武器に先行を許している外資系のAppleやサムソンに立ち向かっていく。富士通の携帯端末といえば、ロングヒットを続けているシニア向けのらくらくフォンも有名で、独自の製品企画力と開発力で顧客ニーズをとらえる活動を拡げている。
パソコンではある程度浸透している製品カスタマイズやオーダーメイドの仕組みが、いよいよスマートフォンの世界にも進出しつつある。また、スマホのビジネス利用は既存の専門端末領域への拡大を含めて、まだまだ開拓の余地が多くBtoC領域では外資に先行を許した日本企業が、BtoEともいえる分野で市場をつくれるか非常に興味深い動きである。
リリース:http://pr.fujitsu.com/jp/news/2014/10/9.html