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マイクロモビリティで広がる可能性、EVも鞄で持ち運べる時代に

ソーシャルディスタンスを保つ新しい移動手段が模索されている今、気軽に楽に移動できるマイクロモビリティの注目が高まっている。

持ち運べるクルマ「WALKCAR」も販売開始へ

その中でも異彩を放つのは小型電気自動車(EV)の「WALKCAR」。技術スタートアップのCOCOA MOTORS.(ココアモーターズ、東京・渋谷)が2020年6月に19万8000円で販売を開始した。

遂にEVは13インチノートパソコンと同サイズに

WALKCARの商品の一番の特徴は小さくて軽いこと。

車両寸法は全長21.5cm x全幅34.6cmx全高7.4cmで対角寸法は13インチ。重さは2.9キロである。

手で持ち上げて移動でき、カバンに入れても簡単に持ち運ぶことも可能だ。駐車場や駐輪場が不要なため行き帰り同じ場所を経由する必要も無い。

必要な時に必要な場所で使える点が大きなメリットだろう。

最高時速は16キロ

ウォーカーは底部に4輪を備え、駆動用モーターで前2輪を動かして走流。最高速度や航続距離は走行モードにより異なるが、速度重視のモードだと最高時速16キロで航続距離は5キロ。ノーマルモードだと最高時速は10キロで航続距離は7キロとなる。

公道走行には課題が

いずれも最高時速6キロを超えることから公道を走る際にはナンバープレートの取付が求められる上第一種原動機付自転車(原付1種)を運転可能な免許も必要だ。更には国の定める保安基準に則ってヘッドランプや方向指示器などの機器も追加しなくてはならない。

最高時速を6キロ以下にすることも可能だが、佐藤社長は「(6キロ以下では)利用者の行動範囲を広げる目的を果たせず、商品価値は著しく下がる」としているようにこのままでは利用シーンが限られてしまう。実用性を如何に向上するかが課題だ。

電動モビリティの実用性向上へ 公道実証実験開始

多様化が進む電動モビリティの実用性を向上すべく、2020年10月27日からの本国内で新たな試みも始まった。経済産業省が創設した新事業特例制度に基づき、電動キックボードの公道実証実験が開始したのである。

本実験では電動キックボードは車道だけでなく自転車専用通行帯も走行する。日本の現行法制では電動キックボードは原動機付き自転車に該当するため、安全かつ気軽に公道で利用するには難しい状況にある。そのため今回の実験では移動利便性や安全性の調査をすべく自転車通行帯の走行も許可された。

海外市場も激戦化 NY市電動スクーター参入競争も開始

更に、日本に先立ち普及が進む米国ニューヨーク州ニューヨーク市においては2020年11月17日、電動スクーターの事業運営の機会をめぐる企業間の競争も正式に開始した。

Bird, Lime, Spin, Voiなどのほぼ全ての大手eスクーター会社や、その他いくつかの企業が許可の申請を計画しており、各企業が市に対し自社サービスを売り込んでいる。

マイクロモビリティシェアリング業界はまさに今世界各都市において規模を拡大している最中であり、シカゴ、シアトル、パリをはじめとした大都市ではパイロットプログラムの申請手続きが完了し、運営許可もおりている。

今後ますます規模拡大が見込めるマイクロモビリティ市場から目が離せない。

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