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住友商事と大阪府が農業物流のAIマッチングサービスで実証実験

 住友商事は大阪府と共同で、AIを活用した農業物流のマッチングサービスに関する実証実験を7月20日から行った。住友商事が開発したマッチングサービス「CLOW」を使い、農産物を運びたい生産者と物流事業者を仲介する。

農業と物流をAIでつなぎ、新事業の創出を目指す。

 「CLOW」は、人工知能(AI)を活用して農作物の量や種類、生産者情報と物流情報をクラウドに集約しつつ、農家・農業法人と物流会社をマッチングし、最適な輸送ルートを提案するサービス。住友商事の社内起業制度で20代社員が発案したものだ。

ブラジル駐在時の物流システムがきっかけに

 発案した仲村氏は、17年夏から19年夏までブラジルに駐在してサトウキビ原料のバイオマス燃料事業を担当。現地のサトウキビ畑は約90万ヘクタールで「自動運転やドローンなどの技術が活用された物流システムが印象的だった」という。
 ただ、ブラジルと同規模のシステムとなると、国内農業には規模的に合わないので「集荷作業における物流の効率化を日本で応用できないかと考えた」と振り返る。

物流現場では手作業での配車が中心

 日本では農家ごとに出荷する量や時間、目的地が異なることが多く、トラックを手配して共同で農作物を輸送することが難しいという問題があった。
 昨年秋には東三温室園芸農業協同組合(愛知県豊川市)、丹後王国ブルワリー(京都府京丹後市)の協力を得て、過去の農作物出荷データをもとにCLOWが設定した集荷・配送ルートの効率性をそれぞれ検証した。
 仲村氏は「物流現場では手作業での配車が中心で、データ活用が十分に行われていない。AIを活用してビッグデータを分析しながら、農業物流を切り口に手つかずの情報を収集していく」との方向だ。

前日午後6時までに依頼、ルート自動作成

 今回の実証実験は大阪府と共同で行う。集荷エリアは堺、岸和田、泉佐野など13市町村、配送先はさらに大阪、松原など6市を追加したエリアで実施する。実験に参加する農業者は、配送前日の午後6時までに同サービスへ集荷配送を依頼すると、CLOWが他の荷物と組み合わせたルートを作成し、午後8時ごろに物流事業者とのマッチング結果を農業者へ通知する予定。 その翌日に物流事業者が指定時間に集荷、その日のうちに飲食店、スーパーなど指定配送先に届ける仕組みだ。実験を通じ、同サービスの使い勝手や配送時の不具合発生の有無などを確認、実用化を進める考えだ。

地産地消の促進にも期待

 実証実験は、7月20日から8月7日まで行われ、大阪府は7月31日午後6時まで参加農家を募集した。初回配送から3日間の無料体験もあった。府の担当者は「農家にとっては、自身で得意先などに届ける手間が省け、その分を農作業や営業などにあてられる」と話す。飲食店などに府内の新鮮な農産物を届けられるシステムを構築することで、地産地消の促進も目指す。

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