キリンとアスクルが販促協業・マーケティングデータ共有

2014.08.21

カテゴリ:マーケティング

キリンビールとオフィス・事務用品販売のアスクルは、アスクルが運営するネット通販サイトLOHACOを通じて取得した消費者データを共有、マーケティングで協業する。2014年9月にキリンが販売を開始する発泡酒「ビアショップ」の専用サイトをLOHACO内に開設、利用者の検索や購入履歴を解析して商品開発や販売につなげるとのこと。データは個人が特定できないように加工し、年齢や性別などの属性データとともにキリンと共有する。

両社は今回の協業で、「販売」「サンプリング」「コミュニケーション」の機能を一元集約した「マーケティング・プラットフォーム」をWEB上に構築すると発表。ビール大手が外部の通販サイト向けに専用商品をつくるのは初めて。

キリン アスクル マーケティング協業

ビール消費が日本国内では9年連続で縮小、需要が落ち込むなか、これまでマスプロモーションに頼っていた大手ビールメーカーは、購入者の属性や行動履歴がより詳細に把握できるネットチャネルの活用に本腰を入れだしている。

ただ、国内でのネット販売チャネルはAmazonと楽天が強力に掌握しており(両社の取扱い高合計が全体の35%程度を占める)、今回の提携は質的な意義はあるものの量的なインパクトは限定的に思われることから、ネットチャネルの活用に目がいきだしたビールメーカー各社が今後どのような展開を見せていくか興味深いところだ。

プレスリリース:http://www.kirin.co.jp/company/news/2014/0821_03.html

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