ダイエー ついに看板が消える イオンが完全子会社化でブランド統一

2014.09.25

カテゴリ:事業撤退、サービス終了

イオン 記者会見

イオンがダイエーを完全子会社、一時代を築いたダイエーの看板がついに世の中から消える日をむかえる。イオンは、2013年にダイエーを連結子会社化したが、再建に難航。加えて、イオン本体も消費増税後の販売不振で苦戦が続いているため、より抜本的なスーパー事業の再編に取り組む。

マクロ環境的には、人口減少に加え、今後は消費税率の10%への引き上げや円安による食品の値上げの影響が広がる見通し。

これまでにイオンは、総合スーパー事業の最高責任者で専務執行役だった村井正平氏をダイエーの社長に派遣。商品の共同調達や総菜売り場のテコ入れで早期再建を目指してきた。しかし、ダイエーの再建にメドは立たず、14年2月期も2期連続の営業赤字。加えてこの日の発表で、15年2月期の売上高は8300億円から7870億円、営業損益は20億円の黒字から65億円の赤字に下方修正した。既存店の総じて不振で、ダイエーブランドでの再建目処がつかないと判断されたようだ。

ダイエーは1980年、小売業としてははじめて、売上1兆円を超え飛ぶ鳥を落とす勢いの象徴であったが、その後の多角化事業に失敗、多額の有利子負債を抱えて2004年には産業再生機構の支援を受けた。つまり、絶頂期から20年ほどで事実上破綻そこから更に10年で看板が消滅したことになる。かつてのダイエーほどの栄華を極めた会社でも、時代の変化に事業を適用させていかなければ、その終焉がすぐにおとずれてしまう残酷な現実を改めて肝に銘じる事例といえる。

プレスリリース:http://www.aeon.info/news/2014_2/pdf/140924R_1.pdf

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