新規事業事例
角川 Twitterでマンガを立ち読みを可能に
2014.07.02
カテゴリ:新規事業
角川が、世界初、Twitter上でePubが読める新サービスをtw-epub.comでリリース。角川がTwitterの協力のもと開発したコミック・書籍などのePub データをツイートに埋め込み、Twitterのタイムライン上で閲覧することができ、いわゆる「試し読み」をタイムライン内で実現している。ユーザはタイムラインからほかのサイトへ遷移することなくTwitter内の1コンテンツとして作品内容を試し読みできるのが特徴。当然、購入サイトへもワンクリックで遷移でき、その作品をリツイートすることで、フォロワーにもカンタンに紹介できる。
角川は約1万点の電子書籍でサービスを提供、将来は紙のみで売る書籍の一部もツイッターで読めるようにする。「同様のサービスを出版業界全体が提供できるようにする」と角川会長は出版業界向けのプラットフォームとしてのポジションも視野に入っている。角川は、既に脅威を感じられるGoogle、Appleといった海外の強力なコンテンツプラットフォームに対して、日本独自のプラットフォームを確立、これに対抗しうる施策を合弁会社の設立や新規事業や新サービスの立ち上げといった形で色々と講じており、今回もそういった取り組みの一貫とも見て取れる。
出版業界全体が、デジタル化の流れの中でどの企業も履歴の確保が容易でなくなってきている中、GoogleやAppleに頼ることなく新たなコンテンツ提供のあり方を模索し、市場全体を盛り上げる動きが必要で、ドワンゴとの合弁化など思い切った動きを続けている角川の動きに今後も目が離せそうにない。
プレスリリース:http://ir.kadokawa.co.jp/topics/20140702_z2s78.pdf