新規事業コンサルティング「デジタルツイン」の用語について解説！

デジタルツインとは

　現実の世界から収集した様々なデータを、まるで双子であるかのように、コンピュータ上で再現する技術のこと。デジタル空間に工場や製造設備の建設、都市開発など、あらゆる現場を再現することによって、事前のシミュレーション・分析・最適化を行い、それを現実の世界にフィードバックする仕組みです。
　「デジタルツイン」という特定のITプロダクトがあるわけではなく、IoTや集積したデータのビジュアル化などの技術の集合体を指すことが一般的です。

デジタルツインの活用方法・事例

　直近では、コロナ禍での飛沫シミュレーションや、大規模病棟におけるシミュレーションなどでデジタルツインがテレビニュースでもひんぱんに取り上げられています。
　デジタルツインを活用すると、コンピュータ上で収集した膨大なデータを元に、限りなく現実に近い物理的なシミュレーションが可能となります。例えば製造ラインの一部を変更する場合など、事前にデジタルツイン上でテスト運営することで、開発期間やコストの削減が見込めます。　
　また、GEでは風力発電インフラにおいてデジタルツインを活用している事例があります。風力発電用タービンは設置場所の地形に影響を受けるため、個体ごとに部品の消耗度が異なりますが、その劣化具合のシミュレーションにデジタルツインを活用しています。それぞれのタービンブレードの表面状態を撮影し、その画像に温度、回転数を組み合わせてブレードの劣化具合を分析、故障前に適切な対応を取ることで稼働率を向上させています。 　また視覚的に風車の寿命・劣化予測を行うとともに、風向きに合わせて発電量を最大化しています。